1: 2017/03/20(月) 21:25:47.01 ID:CAP_USER9
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なぜ、FC東京から多くの日本代表選手が選ばれているのか?

 今回、GK林彰洋、DF森重真人、MF高萩洋次郎の3人が25名のメンバーに選ばれている。
昨季中位のチームで、今シーズンも8位(メンバー発表時点)であるにもかかわらず、Jリーグ最多。

さらに、丸山祐市、永井謙佑もバックアップメンバーに登録されている。
まるで「東京枠」でもあるかのような錯覚を受けてしまう。

しかしFC東京の試合を検証すると、代表選手が多いのも納得するだろう。
 
 3月18日、味の素スタジアム。J1リーグ第4節、FC東京は川崎フロンターレを迎えている。

 この日、序盤からボールを握って動かしたのは、川崎のほうだった。
ボールプレーヤーが多く、集団としての連動練度も高い。軽やかに「プレーの渦」を創り出す。

 センターバックの奈良竜樹は、迅速に球足の速いボールを前につけ、司令塔の大島僚太はくるくると回転しながらタイミングよくボールを弾き出し、適切なスピードのボールを入れる。そこに中村憲剛、小林悠ら攻撃陣が調和し、登里亨平は縦のスピードを使い、スペースに積極的に侵入。その攻撃は多彩だった。

 しかし決定機を決めきれなかったことで、川崎は攻め疲れ(ACLの影響も否定できない)を見せる。

 一方、FC東京はしぶとく守り続けながら、ショートカウンターで相手を脅かすことで、じわじわと戦いの流れを引き入れていった。高さ、体格にも恵まれた高萩がバックラインとの距離感を視野に入れ、リスク管理を徹底。
そして走力のある永井を、単純に前のスペースへ走らせる。

<消耗戦>

 端的に言えば、それがFC東京の戦いだろうか。攻められても耐え抜く。相手の隙が出るまでの根比べだ。

「相手がボールを握っていようといまいと、90分間、ゲームをコントロールしたのは我々だった。まずは勝つために、相手とバトルすることを求めました。決定機は作られましたが、そこを凌いで自分たちのペースに」

 FC東京の篠田善之監督は、会見場の隅まで響き渡る声で語った。

 そのリアクション戦術(自分たちのボールありきではない。守備を出発点に)は、日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチが体現しようとしているスタイルに近いだろう。

 まずは相手が嫌がるプレスをかける。そこでプレッシングが外されるようなら、リトリートしてブロックで攻撃を受け止め、敵を疲弊させる。相手の足が止まり、判断が鈍り、ミスが出たところでショートカウンターを発動する。これを遂行するには、走力などフィジカル強度が高く、精神的にアグレッシブで、守備的な責務を果たせる選手が必要となるのだ。

 つまり、FC東京とハリルジャパンには符合性がある。

「まず、カウンターを受けないポジショニングで、セカンドボールの回収を心がけました。
それと、相手のボールが自陣に入ったとき、どこでプレッシングに行くかを常に意識して。
(FC東京は)前に力のある選手がいるので、そこにボールが入ったらどうにかなるから」

 代表に選出された高萩は川崎戦後に語っているが、慎重かつ注意深い判断はまさにリアクションサッカーの象徴だった。守りに厚みを持たせ、川崎の攻撃を吸収。戦術的にしたたかな判断ができる選手だろう。

 もっとも、高萩は特記すべきプレーを見せたわけではない。パスは何度か引っかかり、効果的でもなかった。凡庸な出来だったと言ったほうが近い。

 中盤で輝きを放ったのは、むしろ大島のほうだった。

 しかし、ハリルホジッチが大島よりも高萩に魅力を感じるのは自明の理だろう。
なぜなら、指揮官は「プレーの渦を作る」というボールありきのアクションサッカーを重視していない。中盤はバランスをとって安定してさえいれば、「守備のリズムが攻撃を好転させる」という考え方なのだ。

 川崎はそんなFC東京の術中にはまってしまった

「ボールを持たされてしまいました。(後半は)個々の守備が強く、入っていけなかった」(川崎、鬼木達監督)

 そして、消耗戦の決着をつけたのは、東京の決定力である。残り15分の3得点で川崎を沈めているが、大久保、ピーター・ウタカという2人のストライカーの存在は際立っていた。

「蹴らずに俺にパスを入れろ!」

 大久保はそう強く求めるが、結局、彼が冷静に貪欲にボールをゴールに運んだことが、勝利につながった。


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